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コラム

新たなデータ収集の可能性と活用に向けて



 皆さん、こんにちは! JMDCの寺島です。

 緊急事態宣言が続く中で、そろそろオリンピックの開催がどうなるのか?など気になる感じです。ちょうどこの原稿を書いている5月半ばは、すっきりしない天気が続いている状況でそろそろ梅雨入りかもという時期ですが、いかがお過ごしでしょうか。


 この時期になると「サガリバナ」という熱帯植物を思い出します。日本では南西諸島で見られる植物で、6月下旬から8月にかけて開花、最盛期となる夏の花です。サガリバナは少し変わった植物で、夜に先始め、真夜中に満開になり、明け方には散ってしまう、一夜限りの花です。野生での主な分布地は川沿いや山の狭間です。個人的にはこのサガリバナを夜中に鑑賞するというよりは、早朝に散った花が川面に浮かぶタイミングが大好きで、とても幻想的な世界を見るのが大好きです。某冒険バラエティー番組で作成されているカレンダーにもなっていて、最近ちょっと注目されているので、社会情勢が落ち着いたら、皆さんにもぜひ見ていただければと思う次第です。


 さて、前回は、『データベースの特徴』についてさまざまな切り口で解説をさせていだきました。今回は、JMDCで考える一歩進んだデータによる新たな研究の可能性についてご紹介をします。


【新たなデータ収集と提供の可能性】


 これまでもしくは現在、主に利活用できるデータは、レセプトデータ(診療報酬明細)やDPC調査データという医療機関からどこかしらに提出されるデータが中心です。特徴としては、すでに作成されているデータから研究に必要なデータを切り出して使ったり、N数は多く確保できても、すでに作成されているデータのため、データの中身の点においては、作成されているデータ以外は広がらないというものです。


 一方で、医療機関にはさまざまなシステムがあり、さまざまなデータが存在しています。電子カルテや医事会計システム、各部門システムなどがそのシステムとなります。これからは、この「病院のシステム」に格納されているデータを必要に応じて取得しに行くということができないか検討しています。もちろん、単一施設という限られたところですが、システムから直接取得するため、時系列で取得できる可能性もあります。

図1 新たなデータ提供の可能性

【新たなデータがもつ可能性】


データベースを使った研究をする場合、研究のポイントは以下の点が重要です。


❶どういう人を分析対象とするのか ❷アウトカムをどう設定するのか


 これまでは、すでにあるデータであるからこそ、このポイントをきちんと設定しないと結果に大きく影響したり、適切な結果が得られない、さらには、その妥当性を検証するバリデーションの必要性ということが言われています。先に述べたように、提出データであるが故に使える情報に限界があるということになります。  そうした中で、近年ではレジストリも注目されているのは皆さん、ご承知のところですが、レジストリも、希少疾患では活用がうまくされていたりしているものの、運用面の課題が多いと聞きます(日本でも多くのレジストリは存在しているようですが、課題が多い)。

 今回可能性を検討している新たなデータというのは、「必要な時に必要なデータが提供できる」というオーダーメイド型のデータによる研究が実現できる可能性があります。医療機関から収集しているという点で、新たな『症例データベース』と私自身は考えています。

図2 新たなデータのもつ可能性

 図2でお示ししているように、対象患者の絞り方や取得するデータを、JMDCが長年築いてきたノウハウを駆使し、そのデータを用いた医学研究に私たちは一緒に挑戦していきたいと考えています。

この取り組みに対してご興味があれば、ぜひともご相談できればと思います。

図3



お問い合わせはこちら:E-mail gterashima@jmdc.co.jp

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