第1回コンサルコラム:COOに聞く!(新事業)RWDを用いたコンサルティングサービス始めました
JMDCは製薬会社の皆様にRWDを分析ツールやローデータという形で10年以上提供しておりますが、その中で製薬会社の皆様よりさまざまなご依頼やお悩みもいただくことがあります。 それに応えるべく、RWDを用いたコンサルを行う専門の部署を立ち上げております。連載コラムの初回である今回は、JMDCコンサルの特徴、外資コンサル出身者などを含む多様な体制、などをインタビュー形式でお届けさせていただきます。

COO 杉田 玲夢 NTT東日本関東病院、東京大学医学部附属病院での研修を経て、ボストンコンサルティンググループにて、ヘルスケア領域のプロジェクトを多数経験。 その後、株式会社クリンタルを創業。2018年にJMDCによる子会社化に伴い、COOに就任。デューク大学MBA。
杉田:初めまして、JMDCのCOO兼製薬本部長の杉田と申します。今月から製薬会社の皆様にJMDCの新しい取り組みを知っていただこうと思い、記事を毎月お届けしていきたいと思います。なるべく皆様のお役にたてるような内容にしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
―――製薬本部マネージャーの穴吹と申します。本記事では私がインタビュワーとなって、私自身も聞きたかったような内容を、杉田から引き出していきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは早速なのですが、タイトルにもありますように「RWDを用いたJMDCコンサル」を始められたということなのですが、これは今までのJMDCのサービスとは何が違うのでしょうか。
杉田:そうですね、そこに関しては大きく2点違いがあります。少し矛盾しているように聞こえますがレセプトデータに限らないという点、そして、JMDCの他業界での事業におけるアセットを活用してという点になります。 まず1点目に関してですが、これまでのJMDCのサービスは、基本的に弊社が保有している健保組合もしくは医療機関由来のレセプトデータに閉じられていました。レセプトデータそのものをご提供したり、レセプトデータで分析した結果をお出しするということがメインでしたが、上市する薬剤の適応となる患者像が複雑になるにつれて、なかなかレセプトだけでは定義しきれない場合も増えてきました。例えば、xx遺伝子の変異のあるxx癌の患者数、xx疾患の術式レベルでのトリートメントフロー、などレセプトに項目そのものがない場合には、試算するのが難しかったのですが、そこを、JMDCコンサルではプライマリリサーチも行ってベストな値を算出します。
―――プライマリリサーチとは、医師アンケートやKOLヒアリングなどを指しているのでしょうか。
杉田:その通りです。加えて、論文リサーチなどもJMDCが行い、製薬会社の皆様が見たい数値を算出するために必要なデータを集めます。これまでは製薬会社の皆様がやられてきたような部分かと思いますが、レセプトデータと掛け合わせる際に、それぞれの数値の前提がずれていたりすると、結果が大きくずれてしまうことがありますので、そこを一気通貫で行えるのがJMDCコンサルの特徴です。また、製薬会社内でお持ちの、卸の売上データなどと掛け合わせた分析も承ることもできます。
―――なるほどですね。製薬会社内でのレセプトデータの活用の幅が広がりそうですね。では2点目の「他業界での事業におけるアセットを活用して」という点に関してもお伺いできますでしょうか。
杉田:はい。JMDCは製薬会社の皆様にはレセプトデータを販売している会社、というぐらいの印象しかないと思いますが、会社としては製薬業界以外にも、健保、医療機関、保険会社といった領域で事業を展開しておりまして、子会社でもまた様々な領域に取り組んでおります。そこで培ったアセットやケイパビリティもご活用いただけますという点になります。
―――アセットやケイパビリティとは具体的にはどのようなことになりますでしょうか。
杉田:例えば、保険会社向けには、社内の機械学習エンジニアが開発をした罹患リスクモデルを提供していたり、また、保険加入者に向けたスマホアプリの開発をしていたりします。他には自治体と連携をして、地域住民の健康増進のサポートをしていたり、子会社では、製薬会社のオウンドメディアの立ち上げ/効果測定など、を行なっていたりと、「機械学習」「自治体連携」「アプリ開発」「Dx」というようなスキルを会社として持っておりますので、その文脈からもより幅広いサポートが可能になります。穴吹さんもご存知の通り、JMDCのミッションである「データとICTの力で予防、未病、治療、ケアを促進する」における、ICT側を活用したサポートになります。
―――確かに、製薬会社の皆様向けには、これまでは「データの力」中心のサポートであったかもしれませんね。
杉田:というように、これまでと違ったサービスであるJMDCコンサルサービスを提供するために、人材も積極的に採用しております。すでに外資戦略コンサルファームのマネージャー以上の人材が続々と入社しており、また機械学習を行うデータサイエンティストも順調に増えています。斯様にそれぞれが異なる尖ったスキルを持つ人材が関わり、JMDCの持つアセットを最大限活用しながら、製薬会社の皆さまの課題解決に全力を注ぐのが、JMDCコンサルになります。
―――JMDCコンサルの特徴を理解いたしました。そのようなJMDCコンサルなのですが、コンサルサービスを始めてみようと思ったきっかけはどういうところにあるのでしょうか。
杉田:もちろん会社として売上を伸ばしてくためです、といいたいところですが笑、それであれば他にもとりうる手段はたくさんあります。その中でもコンサルというサービスを立ち上げたのは、一つには同じデータをご購入いただけている企業でも、すごく活用いただけている企業とそこまで活用しきれていない企業の差が想像よりも大きかったということがあります。実際に年に数千回データを分析されている企業もあれば、月に数回程度触るぐらいです、という企業もあり、これはどこでリアルワールドデータがどのように活用できるのかというあたりからお伝えしないと、せっかくデータを購入いただいているのにもったいないなと思ったのがきっかけになります。
―――確かに、データの活用の仕方は企業様によって全然違いますもんね。私も各製薬会社とお話させていただいておりますが、メインでデータを活用されている部署も違えば、その分析内容も違っており、非常に興味深く勉強させていただいています。
杉田:そうですね、そのようにデータ活用のベストプラクティスを持っているというのもJMDCの強みになります。立ち上げた背景としては、他にも、製薬会社の皆様からの問い合わせが複雑化しているという背景もあります。日々、皆様からこういう数字がみたいのですがレセプトで見れますでしょうか、というお問い合わせをいただくのですが、冒頭で触れた通り、内容がかなり複雑になってきております。レセプトだけでは我々の満足いく精度で数値が出せない、となった際に、自分たちでプライマリリサーチもやってしまえば、満足いく数値がだせる、と思い、よしコンサルサービスを立ち上げてみるか、となりました。
―――なるほど、そういう背景だったのですね。初回からあまり長くなってしまってもと思うのですが、最後に何かございますでしょうか?
杉田:本当はコンサルサービスをより具体的にイメージしていただくために、扱うテーマ例など少し触れたかったのですが、それは次回以降で触れます。あとはせっかくこのようなコラムを最後まで読んでいただいた方のために、何かご相談事ございましたら20%割引で受けさせていただければと思いますので、サービス概要を知りたいでも結構ですので、ご連絡をお待ちしております。
―――ありがとうございました!

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